【無料小説】壊れていく、ゆずほの学校生活、家庭生活-「井の中の蛙達」第5章「崩壊」

 最寄りの本棚へようこそ♪\(^o^)/

 毎週1章ずつ、小説を書いています。これが一作品目です。なのでかなり読みづらいと思います。ですが、毎週僅(わず)かですが、自身の成長を感じています。ですから少しずつ、読みやすく面白くなっていくと思います。お時間が少しでも許すようでしたら、よければ読んでやってください。m(_ _)m

 

目次

 

第1章

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第2章

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第3章

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第4章

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井の中の蛙達」第5章のあらすじ

 学校での生活、家での生活。ゆずほの日常が徐々に壊れていく。

 

井の中の蛙達」第5章「崩壊」

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・1・

ー ー ー

 

 お弁当台無しにしちゃってごめんね。ゆずほの目の前にいる東條(とうじょう)はそう言った。

 その光景を見ていた私は、心底驚いている。あの東條が謝罪したということに、そして、東條の謝罪が的はずれだということに。

 床に落ちた弁当を食べるのには、相当な抵抗が生じる。おかずが1つ落ちた、というわけではない。おかずも米も野菜も、そこから出た液体も、中身の全てが一緒くたに散乱するのだ。それが髪の毛や消しかすなどの、教室ゴミと混ざる。

 これを食べることは簡単ではない。実際、あの後ゆずほは心のなかで母親に誤りながらビニール袋に入れて捨てた。

 だからあの日、東條達がゆずほの弁当を台無しにしたことは間違いない。

 しかし、君たちの罪はそれだけではないはずだ。まずは弁当のことを謝る、これは良いとして、次に続く言葉があるはずだ。それは、しらばっくれていて、ごめんね、だ。

 「ねえ、見せてよ。」と、東條の右に立つ後山(うしろやま)が気さくに言う。

 彼女等は、ゆずほに濡れ衣を着せたことを詫びるつもりは、さらさらないようだ。

 私がゆずほの思考を覗くと、彼女も同じことを思っていた。それだけじゃないでしょ、と。

 「ちょっと、聞こえてる?」と、東條の左に立つ神野(かの)。そして笑う。「ウケるんですけど。」

 東條達3人の態度は、いつもとは打って変わって、まるで、友達かのように気さくで、軽い。

 ゆずほは思った。拙(つたな)いけど、これが彼女達なりの反省の仕方なのかな、と。そして、前花くんも許してくれたし、まあいいか、とも。

 「今日は、メンチカツだよ。」

 少し引きつってはいるが、できる限りの笑顔でゆずほは答えた。そして、腹の下で固定していた弁当を東條達の方へ差し出して、中身を見せる。

 私は不安になった。どうも様子が変だ。東條達がこんなに急に態度を変えたのは、何故なのか。解せない。

 瞬時に私の不安は現実のものとなった。

 ニヤっと笑った東條が、ゆずほの手もろとも弁当を叩き落としたのだ。プラスチック製の弁当箱は甲高い音を上げる。

 「フハハハハ!」

「ヤバイヤバイ!」

「小林さんダイジョウブ?」

 教室に響く笑い声も、甲高い。

 一瞬のことに、ゆずほの目線はまだ目の前の東條に向けられていた。

 ゆずほの心にあった許しや優しさの念が一気に、大きな悲しみへと変わる。

 一方、私の心の中の疑念は、大きな怒りに変わる。ゆずほの優しさを裏切った奴らを許すことは、もはや私にはできない。床に叩きつけられた弁当のように、この手で叩き潰してやりたい。

 クラス中からゆずほに向けられている数々の視線。そこには心配や思いやりの色はなく、ただ嘲笑があるだけだった。

 ゆずほは感じる。目の奥が、耳が、顔が、身体が、ジーンと熱くなる。そして、涙が零(こぼ)れ落ちるのと同時に床に膝(ひざ)をつき、メンチカツやレタスや米を素手でかき集める。それを弁当箱に入れ、ケチャップのときと同じようにポケットティッシュを数枚抜き取り、床の汚れを拭う。しかし、零れ落ちた涙も拭かなければならないのは、あのときとは違う。

 

ー ー ー

・2・

ー ー ー

 

 週に一度、金曜日の放課後に開かれる、図書委員会。ゆずほは今、3階にある図書室にいる。大きな本棚に背中を向けて、少し体重をそれに任せながら本のページを捲(めく)っている。会はあと10分程で始まる。

 この高校の校舎は全体的に古いのだが、この図書室は特に古い。しかし、至るところに木のぬくもりがあり、これはこれで心が休まる。 

 

 さて、読者諸君、まずはここまで読んでいただき感謝する。中途半端なところで何のようだ、というあなたの声はしっかりと聞こえている。それについては、申し訳ないと思う。

 だが、私は少し話し疲れてしまった。だから、ここからはゆずほの主観に入り込んで物語を見ていくとしよう。

 だからお前は誰なんだ、なんでゆずほの考えていることがわかるんだ、今まででさえストーカーのようだったのにゆずほの主観に入り込むだなんてますます気持ち悪いよ、というあなたの声はしっかりと聞こえている。だが、今回もそれらには後程答えさせていただく。

 では、また会おう。

 

ー ー ー

 

 「じゃあ、皆揃ったみたいだから開会だ。」

図書委員長の一言で、カウンターの内側にある細長い机に、ぞろぞろとメンバーが集まり、座る。どこに座るかは決められていないけど、みんないつも同じ席に座るから、私もそうする。

 会は委員長の進行で、いつものように進んでいく。担当の先生は途中でチラッと顔を出すけど、じゃあ後は任せた、というふうにすぐに去っていった。

 

 今週は特に新たなイベントとかキャンペーンみたいなのはないみたいで、ものの20分くらいで終わった。今回は比較的早い。

 会はいつも、フェードアウトで終わる。それまでは活発に行われていた議論が、徐々に音をなくしていき、しばらく沈黙が流れた後に、委員長の「じゃあ、終わりにしようか。」という静かな一言で終わる。その光景がシュールで面白い。

 そして、帰る人はドアを開けて出ていき、残る人はそれぞれのやり方で気ままに過ごす。だいたい、みんな本を読む。まさしく図書委員という感じ。本当に本が好きな人たちなんだな、と思う。

 

 図書室は放課後も18時までは開いている。ただ、本を借りることはできない。その場で読めるだけ。でも、私にはそれで十分。

 毎週金曜日の放課後、つまり図書委員会が終わった後、私は用事があれば家に帰るし、特に何もないようであれば1時間ほど居残って小説を読んでから帰る。自分の部屋で孤独に読み耽(ふけ)るのも好きだけど、図書室で図書委員のみんながいるところで読むのもいい。なんというか、安心感がある。

 

 夕方の5時頃になれば居残っていた人も一気に少なくなる。みんな部活や塾、習い事、で忙しいのだろう。

 でも委員長だけは、いつも私が図書室を出るとき、室内を振り返ると必ず定位置にいる。カウンターの中の少し高めの作業台を、立ち机として使って勉強か何かをしているみたいだ。

 委員長が言うには、いつも18時まで居残ってそれから図書室に鍵をかけて帰るらしい。その頃には居残っていた人も、さすがに委員長1人だけになるそう。

 

 ふと時計を見ると、17時を過ぎていた。ちょうど切りがいいところまで読んだからそろそろ帰ろうかと、荷物をまとめる。委員長の方を見ると、彼もちょうど作業を止めたところだった。

 

 委員長の作業スタイルは面白い。時間を細かく区切って、その合間に飛び跳ねたりしゃがんだりして、また作業に戻る。委員長が言うには、振動で知らせてくれるタイマーをズボンのポケットに入れておいて、25分経ったら知らせてくれるように設定しているそう。

 そうしたら、次はバーピーという腕立て伏せとスクワットが合わさったような激しい運動を何回かやって、次は呼吸に集中する瞑想を5分間やって、また25分間の作業に戻る。作業→運動→瞑想→作業...というサイクルでやっているらしい。

 音が鳴るタイマーではないし、図書室の床は布製のマットが敷き詰められているから激しい運動をしたとしてもそこまでの音はならない。とはいえ、初めの頃は違和感があった。それは私と同学年の人も低学年の子も同じ。

 でもみんなすぐに慣れた。今ではむしろ、それがないと落ち着かないくらい。それを横目に誰もが平然とした顔で各々、本を読む。

 

 「委員長、私そろそろ帰りますね。」

作業中なら声はかけないけど、ちょうど合間だったので一応、一言かける。

 「ああ、また来週だね。」

「はい、また来週。」

 私がドアノブに手をかけたところで、「あ、小林さん。」という声が後ろから聞こえた。振り返る。

 「呼び止めてまで聞くことではないかもしれないが、いいか?」

「はい。」

「最近元気がないようだが、何かあったか?」そして続ける。「私が聞くことではないかもしれないが、気になってしまってな。」さらに続ける。「余計なお世話なら謝る。悪い。」

 正直、嬉しかった。委員長は淡々としているようだけど、いつも会員のことを気にかけてくれている。

 「そう見えましたか?」

「ああ。気のせいだったか?」

「いえ。でも、クラスでちょっと揉めただけなので大丈夫です。」

「そうか。」委員長は少し考えてから続ける。「私でよかったら、その話し聞かせてもらえないか?」

 気持ちは嬉しいけど、わざわざ委員長に話すことでもないかと思い、「いえ、大したことではないので。」と言った。

「そうか。やはり余計なお世話だったかもしれないな。悪い。」

「いえ。お気遣い嬉しいです。」と笑う。申し訳無さそうな顔をしていた委員長も笑う。

 

・3・

 ガシャンと何かが割れる音が、ぼんやりと聞こえる。

 続いて、ドン、ドン、ドン、という床を蹴(け)っているような、壁を拳(こぶし)で叩いているような音も、ぼんやりと聞こえる。

 次の瞬間、「おい!おまえ!ふざけんなよ!」という男の怒号が、廊下を伝って、ドアを通り抜けて、少しくぐもって聞こえてきた。この感じには、嫌なほど覚えがある。

 真っ暗な部屋で、私の意識は一気に覚めた。鼓動がドクドクと早くなって、顔に力が入る。

 動け!という身体の命令に任せて自室のドアを力まかせに開ける。

 廊下を見ると弟もちょうど部屋から出てきたところだった。

「お姉ちゃん。」

 震えた声で弟が言う。

「瞬はお姉ちゃんの部屋にいて!」

 開けた自室の扉は閉めずに、瞬(しゅん)の横を通り過ぎてリビングのドアを開ける。

 状況は今まさに、パパがママを殴ろうとしているところだ。馬乗りになって右手を振り上げている。

 脳が高速でシュミレーションを開始する。あの拳がママの顔に当たったらどうなるのか。私の左のこめかみに鈍い衝撃が走る。そんなの、痛いに決まっている。

 わなわなと震える足で床を蹴って、2人の方目掛けて飛び出す。

 でも、間に合わない。パパの拳はもうママに当たろうとしている。どう頑張っても私にそれを止められるほどの時間はない。

 しかも、ママの両手をパパは左手と身体を使って押さえている。もうどうすることもできない。

 鈍い衝突音と共に、ママの口から低い音の悲鳴が出た。

 パパは振り下ろした右手をまた振り上げた。そして、今殴ったママのこめかみをまた殴ろうとしている。

 ブレーキはかけずに、私はパパの上半身目掛けて飛び込んだ。私もろともパパを倒して、ママから剥がす。2人は物凄く、酒臭い。

  パパの上に乗って全体重をかけて動きを押さえつける。

「ママ!逃げて!」

 ママが起き上がる。

 でも、パパを押さえつける私の後ろで「あなたが悪いんでしょ!」と、ママは叫ぶ。

 パパはすごい力で起き上がろうとしてくる。押さえつけていられるのも時間の問題だ。

 「ママ!いいから早くどっかいって!」

それでもママはいなくならない。その代わりに、テーブルの上にあったワインのボトルを手にする。そして、私の横に周り、その下にいるパパの顔目掛けて何かをしようとしている。

 「ダメだって!」

今度はママを止めようと、立ち上がろうとする。そのとき、お腹に激痛が走った。下にいるパパが私を蹴った。吹き飛ばされ、状態が崩れる。

 ママの手にあるボトルからはワインが流れ出し、パパの頭にかかる。でも、パパはそれを全く気にせずに立ち上がりママに掴みかかろうとする。

 ママは空っぽになったボトルをパパめがけて投げつける。それはパパの肩に当たって鈍い音を立てた。そして、そのまま落ちて激しく割れる。

 「いってえなあ!」

血走った目でパパがママに掴みかかる。そして、その勢いでママを転ばせる。

 今目の前で繰り広げられているのは大人の喧嘩。子供の喧嘩とはわけが違う。いくら高校生の私でも、敵わない、止められない。

 でも、こういうことは今までに何度もあった。110番したことも何度もあった。

 私は立ち上がって電話を目掛けて走り出し、受話器を取る。そしてボタンを押す。でも、音がならない。そもそも電話は光っていない。

 喧嘩の衝撃で電源が抜けたんだ。急いでコンセントの方に目を向けると、案の定、プラグが抜けていた。でもそれは、テレビやチューナーのコードと絡んでいて、どれが電話のコードなのかわからない。

 2人がいる方からは物凄い音が聞こえてくる。

 「くそが!くそが!くそが!」

 パパがママを殴っている。

 私は電話から伸びるコードを目でたどり、電話のプラグを見つけた。それをコンセントに差して、再び受話器を握(にぎ)る。

 <ピッ>と音を立てて、電話の本体が光った。

 震える指でボタンを押す。1、1、0。

 少し間を置いて<プルルルル>とコール音がなる。

 早く繋がって、早く。声に出してそう叫ぶ。

 <プルルルル、プルルルル>

早く繋がってよ。

 「痛い痛い痛い!」

 パパが叫ぶ。今度はママが、パパの手を噛んでいるんだ。

 <プルルルル、プルルルル>

早く、早く!

 <プルルル、プルルル>

「お前!いい加減にしろよお!」

 パパの怒鳴り声が聞こえる。

 おかしい、こんなに鳴ってもつながらないなんて。受話器を置いて、そして外す。

 もう一度ボタンを押す。1、1、0。

<プルルルル、プルルルル>

<プルルルル、プルルルル>

「なんでよ!」そう叫んで私は受話器を叩きつけた。

 どうすればいい。落ち着かないと、落ち着かないと。気持ちが焦って、上手いように考えられない。

 「お前はどいてろお!」

そう叫ぶパパの方を見ると、瞬が掴みかかっていた。

 しかし、小さな身体は呆気なく弾き返されてしまう。それでも、瞬はその度に「やめろおおお!」と食い下がる。

 まずい、まずい、まずい。考えろ、考えろ。力では敵わない。お酒に酔っていて言葉も通じない。こうなったら仕方がない。気は進まないけど、植西さんに助けてもらおう。

 

 植西さんはとなりの305号室に住む、60代のご夫婦。うちの両親が喧嘩をしたとき、何度か助けてもらったことがある。

 喧嘩をするときはほとんどが夜中。そして必ずと言っていいほどパパもママもお酒を飲んでいる。

 喧嘩のときは凄い音が鳴るから、隣の部屋には確実に聞こえてしまう。

 いつかも今日と同じ様に2人が喧嘩していたとき、夜中なのにインターホンが鳴った。

 怒鳴り声を横耳に、画面をみると植西さんご夫婦だった。

 お2人は、五月蝿(うるさい)とクレームを言いに来たわけではなかった。ありがたいことに、家の中に入り、我を忘れたパパとママをなだめてくれた。流石の両親もお隣さんを相手にして、冷静になれたようだった。

 

 「瞬!植西さん呼んできて!」

勇敢(ゆうかん)に立ち向かう弟に代わって、再び私が2人の間に立つ。

「わかった!」と、肩を上下させて荒い呼吸をしながら、弟はリビングを飛び出していった。

 そのときだった。

 <ピーンポーン>とチャイムが鳴った。

「植西さん来てくれたよ!」

 弟の後に続いて、あの少し怖い顔の植西竜郎(うえにしたつろう)さんが姿を表した。

「まったくおまえらわ。またやってんのか。」

 堂々としたその態度に、私は少し安心感を覚える。

 ドン!ガン!ドタン!両親はそれでもなお、喧嘩を止めない。喧嘩と言っても、父のほうが力が強く、母は太刀打ちできていない。

 「ほら、ほらあ。やめなさい。」

 60代とは思えないガッチリとした腕で、竜郎さんが2人の間を割る。

「この人、すぐ手出すんですよ!」

 その竜郎さんに、すがるようにママが言う。

「おめえが余計なことばっか言うからだろ!」

 パパの顔は鬼のように赤くなっている。

「いいから、いいから。」

 そんな中でも、植西さんは堂々としている。

 玄関のドアが開く音がした。

 「おじゃましますからね。」そういって入ってきたのは、植西恵子(うえにしけいこ)さんだった。竜郎さんの奥さんだ。

「瞬くん、ゆずほちゃん、大丈夫かい?」その恵子さんが、笑みが染み付いたような優しい顔で言う。

 ふと瞬を見ると、心配そうな顔で立っていた。

 

 パパの部屋でパパが竜郎さんから説教を受けている。ママの部屋ではママが恵子さんから説教を受けている。

 時刻は午前3時。私のベットで瞬はすやすやと息をして眠っている。

 私は電気を消した部屋で、床に寝そべって毛布にくるまる。事は鎮(しず)まったけど、身体はまだ小刻みに震えているし、両親への怒りもまだ消えない。

 そんな事を悶々(もんもん)と考えていると、廊下からドアが開く音が聞こえてきた。

「本当にご迷惑をおかけしました。」と、冷静になった母がドアの向こうで言っている。

「明日、ちゃんと病院に行くんだよ。」と、恵子さん。

「はい。」

 もう一つ、ドアを開ける音が聞こえる。

「おう、ちょうどこっちも終わったよ。」と竜郎さん。そして続ける。「まあ、誠一くんも反省しているみたいだから、お酒がないときに、ゆっくり話しなさい。」

「わかりました。」

「そのときは私達を呼んでくれてもいいからね。」

「ありがとうございます。」

 3人の廊下を歩く音が聞こえる。

「じゃあ、おやすみな。」

「お大事にね。」 

「本当に、ありがとうございました。」

ガチャン。

 ママが1人で廊下を歩く音が聞こえる。よかった。終わった。

 そう安心したとき、バタン!ママが強くドアを閉めた。

 心臓がビクンと跳ね上がった。

 私は今のママの行為にパパがキレませんように。そう願いながら、暗い部屋の天井を見上げていた。

 

第6章へつづく...

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続きはこちら↓(2020.7.27更新)

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